児童虐待の専門職が 心理学や統計学を語るブログ

心理学や、心理学研究における統計解析の話など

統計―基礎心理統計系

脳の容積・体積が低下(脳が委縮)したら、脳の機能に悪い影響が出るの?

虐待と脳発達関連で最近色々と話題になりましたが、あの先生の研究が現場や世の中に与えたインパクトが大きかったのは事実です。 僕もあの先生の知見を最初に見たとき、これまでのふわっと主観が強い臨床的な見方に辟易していたフラストレーションが、徐々に…

彼氏彼女を作るためにロジスティック回帰モデルを活用する方法(恋愛心理学と統計)

「どうやったら彼女(彼氏)ができるんだろう」 きっと世の中の誰しもが、恋人ができないことについて悩んだことがあるはずです。 私も例に漏れず、特に中学時代は異性のことしか頭になく、そのせいでか成績は常に最底辺を這いつくばるカス生徒でした。中学…

同時確率やら周辺分布やら

ゴリゴリ文系の自分が統計の勉強をしていて(^q^)となった概念シリーズ。 勉強のためにまとめたもの。 ・同時確率 例えば、2つの変数XとYがあるとします。X=0,Y=1である確率をP(X=0,Y=1)で表し、これを同時確率と呼びます。いちばん基本的…

行列のランク

ゴリゴリ文系の自分が統計の勉強をしていて(^q^)となった概念シリーズ。 勉強のためにまとめたもの。 ・行列のランク 行列において、少なくとも1つは0でない要素がある行の個数、ないし行ベクトルのうち零ベクトルにならないものの個数を、その行列のラン…

対数変換や正則化などについて

ゴリゴリ文系の自分が統計の勉強をしていて(^q^)となった概念シリーズ。 勉強のためにまとめたもの。 ・対数変換 連続値を対象にしたモデルの多くは正規分布を仮定しています。ですが、現実のデータが正確に正規分布している場合はほとんどありません。 だけ…

モーメント母関数と分布の再生性

ゴリゴリ文系の自分が統計の勉強をしていて(^q^)となった概念シリーズ。 勉強のためにまとめたもの。 ・モーメント母関数について その分布の特徴を数値化する工夫として、モーメントというものがあります。 モーメントは積率ともいわれ、分布の平均値やSD…

項目反応理論と段階反応モデル

項目反応理論(IRT)による分析のモデルの1つに段階反応モデルがあります。 段階反応モデルってなあに? 「はい」「いいえ」のような2値反応ではなく、「はい」「どちらでもない」「いいえ」のような3つ以上の順序尺度的な反応を求められる課題があると…

構造方程式モデリング(SEM)の基本的な考え方

構造方程式モデリング(SEM)は、多変量解析と呼ばれる統計手法群の1つですが、この手法の特徴は柔軟なモデル構成力にあります。 ある概念を測定したいと心理検査を構成した際に、その概念の下位にある要素間の関係性や概念に対して要素がどのように影響…

延長因子分析(extention factor analysis)という技法

因子分析には様々な技法があります。 1個人に連続してデータをとって時系列データっぽいものを対象としたp技法因子分析とか、サンプルが集まらない際の苦肉の策として私個人としても用いたことがある技法もあったりしますが、 今回は「延長因子分析(extent…

因子分析における因子の回転について

心理統計については学部時代に清水和秋先生に学んだこともあり、わりと古典的な手法が好きだったりします。 ↓清水和秋教授のサイト。誰にも媚びない孤高の人物像を体現したサイトである。 http://www2.itc.kansai-u.ac.jp/~shimizu/chap0.html 古典的な手法…